「あたしが誰を好きでいようが、千夏さんには関係ないですよね?」



「ありです!大あり。だってその好きな人が仁なら千夏は、和佳菜さんを好きになれないから」


「…どういう意味?」


「千夏の好きな人はずうっと仁なんです。仁もそれを受け入れてくれてる。こんなに幸せなのに、和佳菜さんが出てきたら、仁がどうするか想像できない」


「…そう」



「和佳菜さん美人だからあ。もしかしたら、なびいちゃうかもって」


「……そう」


「でも、安心しましたあ。これで、千夏の邪魔を、する人はいませんね!」


「…ちょ、ちょっと……!」



「和佳菜さん。改めて、よろしくお願いしますね?」





彼女の作った気持ちの悪い笑みに圧倒され、一回頷くことしか出来なかった。