「合ってるでしょ?」


クスクスと翔や綾が笑う。


下っぱ君達は我慢しているみたいだけど、肩が震えているよ。


だけど本当に驚いたのは。


「…まあ、合ってるけど」


仁がそれに対して否定しないこと。


「え、仁!?」


「なんだよ」


「あたしがいないと生きていけないの?」


「…二度も言わせるなよ」


あ、仁の頬が赤くなっている!


「ふふふ。えー嬉しいわねえ」


「ニヤケんな、気持ちわりい」


「なによ、綾!そんなこと言わなくていいでしょう?」


むっとして目を細めるとみんなが笑った。


あったかい。



ここに来られて本当によかった。



「いつ出かける?」


「え?…30分後くらいだけど」


「出かけんならさっさとしてしろ。荷物もさっさと詰めろよ」


「…どういうこと?」


キョトンとすると、仁はふっと笑った。


「一緒に行くって言ってんの。荷造り早くしねえと何も持っていかせずに帰るから」