蒼の花と荒れる野獣Ⅱ



もう息ができない。


絶え絶えになったあたしはカクンと、膝から崩れ落ちそうになった。


それを仁は支えて。


「…だいじょぶ?」


まだまだ余裕そうな顔を、こちらに見せる。


「…はぁ…、はぁ……。も、無理…」


男の人ってすごい。


あたしにはない肺活量。


そんなにあたしキス上手くないの。


もう一年以上していないの。


ブランクあるの。



それなのに全て丸め込んで。


「…ほんと、ずるい人」


あたしに安心感さえくれる貴方はズルくて優しい人。


「褒め言葉として受け取っておくけど。ねえ、和佳菜」


「…な、に…」


「このままいただきたいんだけど」


そう言ってまたキスを。


額に埋め込むように。



そうしてあたしを押し倒して。


綺麗な顔があたしを覗き込む。



「…もう?」


「もう」


「早くない?」


「嫌なら、いくらでも待つけど。嫌じゃないなら」



そういう言い方弱いのよ。


貴方が知っているのか、どうなのか。


あたしは分からないけど。


そっと、耳打ちして、あたしに微笑む。



「ずっと側にいてくれるって、俺自身に教えてくれない?」