「仁、もう行かなきゃいけないのね」


「うぜえ」


「そんなことを言わないの。また会えるでしょう?」


次の再会があんな形になるとはきっと誰も思わなかったのでしょうけど。


「さよなら、特別な人」


あたしはちゃんと、終わらせてくるから。



次会う時は笑顔で、ね?


貴方の“俺はずっと和佳菜が”の次の句をあたしは知りたいけれども、残念ながらそうとはいかないらしいから。


「貴方に真っ直ぐにぶつかりに行くよ」


覚悟していてね。


呟いた言葉はきっと誰の耳にも届かなかっただろうけど。


大丈夫、伝える為ではないから。



これはあたしの小さな誓い。