「そのsugarがどうかしたの?」
「貴女はある方とよくそこでお会いしていました。簡潔に言えば、わたくしと坊っちゃんはその人を探しているのです」
「…マークじゃなくて?」
マークだったらすぐに会える。
だから、その口ぶりからしてマークではないことは確かだった。
「ええ、マーク様ではありません。他の方です。覚えていませんか?」
「…そんなこと、あたしはsugarにはマークとしか入らないわよ。他の男の人と入ったら、怒られてしまうわ」
怒られるどころでは済まないだろう。
よくて牢獄、悪ければ生きることだけを許される。
つまり、そこに人権はなく、人としても扱われず。
1日一食あるかないかの生活を一生、死ぬまで送らされる。
「ええ、でも、わたくしが見た感じだと、その方だけ許されていたようなのです」
「ねえ、…本当に誰なの?名前を教えて。そうすれば答えられるはずだから」
そんな人、いた気がしないけれども。
それでも、何かのヒントにはなりそうなのだ。
だけど佐々木さんは目を伏せてしまう。
「どうして言わないの?あたしだって協力したいのに。ねえ、どうし…」
「和佳菜様にこれまで言わずに来たのは、これが原因なのです」



