蒼の花と荒れる野獣Ⅱ



「そのsugarがどうかしたの?」


「貴女はある方とよくそこでお会いしていました。簡潔に言えば、わたくしと坊っちゃんはその人を探しているのです」


「…マークじゃなくて?」


マークだったらすぐに会える。


だから、その口ぶりからしてマークではないことは確かだった。


「ええ、マーク様ではありません。他の方です。覚えていませんか?」


「…そんなこと、あたしはsugarにはマークとしか入らないわよ。他の男の人と入ったら、怒られてしまうわ」


怒られるどころでは済まないだろう。


よくて牢獄、悪ければ生きることだけを許される。


つまり、そこに人権はなく、人としても扱われず。


1日一食あるかないかの生活を一生、死ぬまで送らされる。


「ええ、でも、わたくしが見た感じだと、その方だけ許されていたようなのです」


「ねえ、…本当に誰なの?名前を教えて。そうすれば答えられるはずだから」


そんな人、いた気がしないけれども。


それでも、何かのヒントにはなりそうなのだ。


だけど佐々木さんは目を伏せてしまう。


「どうして言わないの?あたしだって協力したいのに。ねえ、どうし…」




「和佳菜様にこれまで言わずに来たのは、これが原因なのです」