倉庫の奥から現れたのは。
「…いるけど、今回は許したげる」
やはり、悠人だった。
「許す、なんて」
「総長サマのご機嫌が明らかに治ってる」
「そう、なのかしら?」
「ほんと、鈍いな。お前」
「鈍くて悪かったわね」
「ほんと最悪だよ。こんな自分勝手な女」
「そこまで言わなくても」
「それでも」
「お前がここを変えたことに変わりはねえから見逃してやるんだよ」
変えた…?ここを?
あたしが、そんな大きなことをできるはずがない。
だけど、悠人がしっかりとあたしの目を見据えている以上、それを嘘だとも言い張れない。
「あたし、そんなことをした覚えはないのよ?」
「無くたって、してたらそれは一緒だ。次はねえぞ」
そう言って、彼は再び倉庫の奥へと消えていった。



