蒼の花と荒れる野獣Ⅱ



倉庫の奥から現れたのは。



「…いるけど、今回は許したげる」


やはり、悠人だった。



「許す、なんて」


「総長サマのご機嫌が明らかに治ってる」


「そう、なのかしら?」


「ほんと、鈍いな。お前」


「鈍くて悪かったわね」

「ほんと最悪だよ。こんな自分勝手な女」


「そこまで言わなくても」


「それでも」



「お前がここを変えたことに変わりはねえから見逃してやるんだよ」




変えた…?ここを?


あたしが、そんな大きなことをできるはずがない。


だけど、悠人がしっかりとあたしの目を見据えている以上、それを嘘だとも言い張れない。

「あたし、そんなことをした覚えはないのよ?」



「無くたって、してたらそれは一緒だ。次はねえぞ」


そう言って、彼は再び倉庫の奥へと消えていった。