あたしはなんで、なんでって仁やママを追い回す側だったけれども、これだけは分かる。
信用に明確な理由を持っている人なんて実際そんなにいるだろうか。
信用出来ない理由が思いつくならさておくが。
今回はそういうわけではない。
「…佐々木さんなら信用出来る、信頼できる。というあたしの気持ちだけでは納得できませんか?」
立ち止まるあたし達を人が追い越して行く。
ここで止まったら目立つかもしれない。
追手がいるため良くはない、寧ろとてもまずい。
だけど立ち止まらずにはいられなかったのだ。
「ねえ、佐々木さんだって使っているんですよ?どんなことがあっても」
「まさか」
貴方は鼻で笑うけど。
「“どんなことがあっても ”あたしを必ず救ってくれる。
“ どんなことがあっても ”あたしの味方でいてくださるじゃないですか」
十分なんですよ、それで。
それだけでもう使ってることになるんですよ。
「…変わりませんね。貴女は」
手を繋いだ貴方が呆れたような、でも優しい笑みを浮かべた。



