「じゃあどうするんですか?」
呆れた顔で佐々木さんがそう言ったので。
「あたししかいないじゃない」
だって消去法でいくとそうなるでしょう。
と思ったら、それも良くないらしい。
「和佳菜はだめだろ。一輝、和佳菜のこと嗅ぎ回っててうざったらしいから」
どうやら組長様は本当に怒ってしまったようで、一輝という彼を使ってあたしの住処を探しているようだった。
「あたしがここに居られるのも時間の問題になりそうね」
「マーク様のとこに一刻も早く送りたいとこだけど、何も片付いてないんだよね」
マークのところ、か。
彼の側にどうしてあたしはいなければならないのだろう。
どうして彼は、あたしを側に置きたがるのだろう。
「和佳菜。こんなこと、お前には聞きたくなかったんだけど、教えてほしいことがある」
アイスの一件からどうしてこんなにまじめな話になったのかと、あたしは些か疑問に思いながらその先を待った。



