蒼の花と荒れる野獣Ⅱ




いやいや、そうじゃないでしょう。


あたし、もう獅獣を抜けたのよ。


ということは、千夏ちゃんのことも…仁のことも。


あたしには一切関係のない話なのだ。


あたしが気にする方が間違えている。


「にしても、南はなんでこんなことをあたしに話したんだろう」


あたしはこの話を聞く前に言っている。



『あたしはもう獅獣の人間じゃないのよ』


暗に関係ないと言っている。


それに彼はよく倉庫に行っていた人だから、あたしから聞かなくたって、あたしがいない大まかな理由くらい知っているはずなのだ。


南に今度会ったら聞いた方がいいな。


ああ、だけどそれは佐々木さんが許さないのだっけ。


マークに忠実に従う佐々木さん。


そこに、どのような上下関係があるのかはあたしには分からないけれども。


まず一人で外出することは許されないので、南と会うことは不可能だ。


あたしは瑞樹に忠告された通り、一人で出歩くことは許されていない。


昨日のようなことがまた起こるとも考えにくい。


とてもリスクがあったこの方法を南が再び使うとは到底思えない。



と、なると……。