「これ、隆矢がユウナと連絡とれなくなる前に送ってきたやつ」
「……なんでハルトにだけメッセージきてるの……」
ずるいー。とさらにポロポロと涙が出るけれどハンカチで必死に拭って画面を見た。
そこには“監督の指示で役作りのために勇菜と連絡をとらないように言われました。勇菜に伝えてもらえると助かります”と書かれていた。
「役作り……」
「そ、隆矢なりに頑張ってんだから応援してやれよ」
「応援はずっとしてるよ……。
それより私、隆君のメッセージ伝えてもらってない」
どういうことだとじっと見ていると陽人は悪びれもせずに、曲のため。と言った。
「曲……?」
「今回の曲はいつもみたいに明るく歌う曲じゃないからな。
ちょっと元気なくして歌ってる状態の方が雰囲気ピッタリだし」
「そのために教えてくれなかったの!?」
鬼!悪魔!鬼畜ーっ!と叫ぶと陽人は、誉め言葉だな。とニヤリと笑った。
何か言ってくださいと堀原を見るも、堀原は巻き込んでくれるなと言うように明後日の方向を向いていた。
「そうそう、あと今きたやつがこれ」
新しく何かを表示した画面を見せてきて少々頬を膨らませながら目を向けるとそこには、“来週クランクアップです。勇菜を一日貰ってもいいですか?”と書かれていた。
「俺に聞くなよって感じだけどな」
そう言って笑う陽人の言葉は聞こえずに、勇菜は目を丸くすると最後に一粒だけ涙を流した。
「……なんでハルトにだけメッセージきてるの……」
ずるいー。とさらにポロポロと涙が出るけれどハンカチで必死に拭って画面を見た。
そこには“監督の指示で役作りのために勇菜と連絡をとらないように言われました。勇菜に伝えてもらえると助かります”と書かれていた。
「役作り……」
「そ、隆矢なりに頑張ってんだから応援してやれよ」
「応援はずっとしてるよ……。
それより私、隆君のメッセージ伝えてもらってない」
どういうことだとじっと見ていると陽人は悪びれもせずに、曲のため。と言った。
「曲……?」
「今回の曲はいつもみたいに明るく歌う曲じゃないからな。
ちょっと元気なくして歌ってる状態の方が雰囲気ピッタリだし」
「そのために教えてくれなかったの!?」
鬼!悪魔!鬼畜ーっ!と叫ぶと陽人は、誉め言葉だな。とニヤリと笑った。
何か言ってくださいと堀原を見るも、堀原は巻き込んでくれるなと言うように明後日の方向を向いていた。
「そうそう、あと今きたやつがこれ」
新しく何かを表示した画面を見せてきて少々頬を膨らませながら目を向けるとそこには、“来週クランクアップです。勇菜を一日貰ってもいいですか?”と書かれていた。
「俺に聞くなよって感じだけどな」
そう言って笑う陽人の言葉は聞こえずに、勇菜は目を丸くすると最後に一粒だけ涙を流した。



