「隆君、これはどこに置く?」
「ん?それはここでいいんじゃないかな?」
「じゃあ、これは上かな?」
「あ、待って。
上の方は俺がやるから」
まだ物がほとんどない家には乱雑に段ボールが積み重ねられていて、一つ一つ開けて中身を確認しながら二人で使いやすそうな場所を確認しながら収納していた。
「ここに置くのはこれだけ?
……何してるの?」
「ん……ちょっとだけ充電」
勇菜では台を使わないと届かないような上の方に、手を伸ばすだけで軽々と荷物を置いてのけた隆矢の背中からお腹にかけて手を伸ばした勇菜はそのままぎゅうっと抱きついた。
恋人同士になってからもアイドルと俳優として忙しくしていた二人はたまにデートはするけれど会う時間はかなり少なく、隆矢が勇菜を庇って怪我をしたときに家に泊まりに来たときも“善意でお世話になっているから”と隆矢が言い張っていたのもあって恋人らしく過ごしたことは本当に少なかった。
ライブで隆矢から二人で同棲する新しい家の合鍵を貰ってから数ヶ月。
少ない休みをなんとか合わせながら二人で少しずつ必要最低限の家具を買い集め、やっと今日から同棲がスタートすることになった。
「ずっと隆君と一緒にいれるなんて嬉しい」
そう言いながら大きな背中に頬擦りすると、後ろを向いていたはずの隆矢が勢いよく振り返って勇菜を腕の中に閉じ込めた。
「俺も嬉しい……んだけど、初日からこれじゃあ片付けが手につかないと言うか……身が持たないと言うか……とにかく」
可愛すぎるのは勘弁して?と抱きすくめながら耳元で囁かれて、勇菜は耳にかかるその吐息の擽ったさと言葉にふふっと笑った。
「ん?それはここでいいんじゃないかな?」
「じゃあ、これは上かな?」
「あ、待って。
上の方は俺がやるから」
まだ物がほとんどない家には乱雑に段ボールが積み重ねられていて、一つ一つ開けて中身を確認しながら二人で使いやすそうな場所を確認しながら収納していた。
「ここに置くのはこれだけ?
……何してるの?」
「ん……ちょっとだけ充電」
勇菜では台を使わないと届かないような上の方に、手を伸ばすだけで軽々と荷物を置いてのけた隆矢の背中からお腹にかけて手を伸ばした勇菜はそのままぎゅうっと抱きついた。
恋人同士になってからもアイドルと俳優として忙しくしていた二人はたまにデートはするけれど会う時間はかなり少なく、隆矢が勇菜を庇って怪我をしたときに家に泊まりに来たときも“善意でお世話になっているから”と隆矢が言い張っていたのもあって恋人らしく過ごしたことは本当に少なかった。
ライブで隆矢から二人で同棲する新しい家の合鍵を貰ってから数ヶ月。
少ない休みをなんとか合わせながら二人で少しずつ必要最低限の家具を買い集め、やっと今日から同棲がスタートすることになった。
「ずっと隆君と一緒にいれるなんて嬉しい」
そう言いながら大きな背中に頬擦りすると、後ろを向いていたはずの隆矢が勢いよく振り返って勇菜を腕の中に閉じ込めた。
「俺も嬉しい……んだけど、初日からこれじゃあ片付けが手につかないと言うか……身が持たないと言うか……とにかく」
可愛すぎるのは勘弁して?と抱きすくめながら耳元で囁かれて、勇菜は耳にかかるその吐息の擽ったさと言葉にふふっと笑った。