ユウナちゃんが真っ赤になった!!
ユウナちゃん、何言われたのー!?

『い、言わない……言えない……!』

教えてよー!!
ユウナちゃん、隠し事苦手なんでしょー?

とさらに言及してくるファン達に勇菜は顔を上げると、べーっ!と舌を出した。

『絶対!教えないー!!
スキャンダルにならない隠し事はしてもいいのー!』

ずるーいっ!気になるー!
隆矢君、教えてー!!

とこちらに矛先が向くけれど隆矢は苦笑しながら、恥ずかしいから内緒。と言うと、主に男性のファンから、さっさと結婚してしまえっ!!と怒られた。

『よし、じゃあ今日の最後の曲は俺とみんなから二人に歌を贈ろうか。
みんなわかるよな、Shineの歌の中で大ヒットしたウェディングソング!』

わかるーっ!!
任せとけー!!

とみんなが応えると、すぐに音楽が鳴り出した。
マイクを持った陽人に負けないくらいの声でペンライトをゆっくり振りながら全員が大合唱してくれる歌は今まで聞いた中でも一番感動してしまった。

「……隆君」

小さな声で名前を呼ぶ勇菜に視線を向けると勇菜はまだ涙に濡れた瞳で恥ずかしそうに一度視線を反らしたが、またすぐにこちらを真っ直ぐ見つめた。

「私も、同じ気持ちだよ。
少しでもたくさん一緒にいたい」

先程囁いた言葉の返事だと気付くと隆矢は思わず勇菜を抱き上げて一回転した。
きゃっ!?と一瞬驚いた表情をするも、勇菜はすぐに笑顔になり隆矢にぎゅっと抱き付きながらペンライトを眩しそうに見つめていた。

これ以上我慢できない、一分一秒でも長く一緒にいたいんだーー。

きっと、アイドルの頂点に立って結婚出来るのはもうすぐーー。