「草野さん……?」
隆矢から発せられた名前に勇菜が戸惑っていると、女性を取り押さえていた一人が帽子を乱暴に掴んで投げ捨てた。
そこにはやはり美佐がいて、恨みのこもった眼差しでこちらを睨んでいた。
「……あんたさえ……あんたさえいなければよかったのに……っ!!」
吐き捨てるようにそう言われて思わずビクッと体が跳ねた。
テレビの生放送でもその後の控室で対時したときも正面から敵意は向けられていたのに、今回は誤魔化したり虚勢を張ったり出来ないほど動揺してしまっているのが自分でもわかる。
カタカタと震えそうになり力が入らなくなりそうになる足にも戸惑っていると、隆矢がギプス越しに腰を強く抱き直してくれた。
「……大丈夫、勇菜は俺が守るから。」
耳元でしっかり囁かれた言葉に安心すると、ガクッと足の力が抜けた。
咄嗟に隆矢がその場にしゃがんで支えてくれて周りからは、ユウナちゃん大丈夫!?とか、草野美佐を離すなっ!!とか、救急車!!、警察っ!!、ハルト君ちょっと待って!!ストップ!!!と何やら最後は胸騒ぎがするような騒々しい声が聞こえたけれど勇菜の意識はそこで途絶えてしまった。
隆矢から発せられた名前に勇菜が戸惑っていると、女性を取り押さえていた一人が帽子を乱暴に掴んで投げ捨てた。
そこにはやはり美佐がいて、恨みのこもった眼差しでこちらを睨んでいた。
「……あんたさえ……あんたさえいなければよかったのに……っ!!」
吐き捨てるようにそう言われて思わずビクッと体が跳ねた。
テレビの生放送でもその後の控室で対時したときも正面から敵意は向けられていたのに、今回は誤魔化したり虚勢を張ったり出来ないほど動揺してしまっているのが自分でもわかる。
カタカタと震えそうになり力が入らなくなりそうになる足にも戸惑っていると、隆矢がギプス越しに腰を強く抱き直してくれた。
「……大丈夫、勇菜は俺が守るから。」
耳元でしっかり囁かれた言葉に安心すると、ガクッと足の力が抜けた。
咄嗟に隆矢がその場にしゃがんで支えてくれて周りからは、ユウナちゃん大丈夫!?とか、草野美佐を離すなっ!!とか、救急車!!、警察っ!!、ハルト君ちょっと待って!!ストップ!!!と何やら最後は胸騒ぎがするような騒々しい声が聞こえたけれど勇菜の意識はそこで途絶えてしまった。



