手元に遥の視線を感じて、さっきとは比べ物にならないくらい恥ずかしくなる。
思わず背中に隠せば、遥と目が合った。
「……それ、欲しい。」
「っ、ダメ。」
「あの頃、…莉子が、見せてくれてたやつだろ?」
っ、嬉しい…。
覚えてるんだ。
小学生の頃、遥のバスケ姿を見て、綺麗だと思った。
私も遥みたいになりたくて、遥のバスケの特徴を書き出すように。
書き出すうちに分かったのは、私は遥のバスケしてる姿が好きなんだと。
なりたいんじゃないんだと。はっきり分かった。
それからは遥を研究し続けて、監督でさえ気づかない遥の不調に気づくまでになっていた。
この紙は、その1番最初の、遥に憧れていた気持ちが書かれてる。
その時、遥に見せたのをきっと覚えていたんだ。
はるみたいにきれいなフォームにする!
はるみたいにうまくなる!
はるみたいにかっこよくなる!
はるみたいにキラキラする!!
遥の存在は、バスケを好きになったきっかけのようなものだから。
バスケから離れてた中学時代にこれを見つけて、あの頃のうぶな気持ちを思い出したんだ。



