できすぎる上司♂と不器用すぎる部下♀

「桃は自分の力でかわれたんだ。」
「そうかな?」
「そうだよ。壁にぶち当たると一回はくじけそうになっても絶対に前向いてまた頑張れる強さがある。俺の背中押してくれたのは桃だろ。桃のおかげで俺、人生に後悔なくいられてる。桃がもってる強さが桃自身をかえたんだ。」
「……。」
「どんどんしっかりしちゃってさ。寂しいくらいだよ。」
「そんなことない。」
真剣な顔の桃の頬を司は撫でる。

「俺の前では不器用な桃のままでいい。そうじゃないと俺の出番ないだろ?」
「迷惑かけても?」
「もちろん。その分俺だってこれからも桃の前では不器用でカッコ悪いとこも見せると思うぞ?嫌?」
桃は司の唇に口づけた。