「先輩、顔色悪くないです?」
隣の机の準一が桃の顔をのぞきこむ。

「気のせいです。相川くん、塚原クリエイティブの企画案、予算出ましたか?」
「あー、明日には出ます。」
「お願いします。」
なんとかごまかした桃が準一から机に視線を戻そうとしたとき司と目があった。

司の視線はいつもと違って心配そうにしている。

桃はごまかすように微笑んだ。