「お、おはようございます。白咲くん」


今日も絶好調に可愛い俺の幼馴染。

サラサラの黒髪を靡かせ大きな瞳を潤ませて。

おどおどした様子で隣の席から挨拶してくる姿がたまらなく可愛くて、いじめたくなる。



「……」

「お、おはようございます」

「……」

「おはようご、」

「朝っぱらからうるせぇよ、ぶす」

「すみませ…っ」



ペコペコ謝るのが可愛い。

声が可愛い。顔も可愛い。

なんなら息をしているだけで可愛い。

だから俺は敢えてぶすと言う。

美影が自分の可愛さに気付いてしまわないように。

…変な虫が寄り付かないように。


美影はまだ知らないから。

お前が可愛すぎて…男女関係なく誰も美影に近付けないこと。