私がどんなにきつい言葉を言っても、紘はそれを全部受け止めてくれる。

今日だって寝坊した私を待っててくれた。
…紘にちゃんとありがとうって言わなくちゃ。



「紘くん!おはよ~!」

「…はよ~」

学校につけば、いつもの如く紘を囲む女子達。




紘は人当たりがいいというか、人付き合いがうまいというか、…とにかく人気だ。

さっきまで二人だけだったのに今はもう紘の周りにはたくさんの人が居て、私が入る隙はない。


紘の周りにいる女の子はみんな可愛い。

ふわふわの髪に、お化粧もちゃんとしてて。

すっぴんでショートの私とは違う、女の子。






空を見上げて今日も溜息をつく。

好きという想いは増していくのに、何も行動できていない自分に。

今日も溜息をつく。