寂しがり屋の月兎

合流するつもりがあるのか、と思いつつ有明を見ると、同じくスマホを見ている。

望から連絡がきたらしい。

唇の端がつり上がった。

目の奥が笑っていない。

合流した後の兎田の命運が心配されたが、なかなか強引な連れ出し方だったので、忠告はしないことにする。

骨は拾ってやるぞ、と心の中で呟いたとき、注文した料理がきた。

有明は上品にパスタを口に運ぶ。

「三時まで、付き合いなさい。あなた、あの男が考えてることわかってて黙ってたでしょ」

「……仰せのままに」

この人の怒りは買うまい、と意思を固める三日月だった。