寂しがり屋の月兎

有明がカフェに入る。三日月はお付きの人のように彼女に従う。

注文を終えてから、有明はきれいな形の唇を尖らせた。

「……望は、私のたった一人の友だちなのに……」

三日月は目を瞬く。

「有明さん、友だち多そうだけど」

三日月の言を美少女は鼻で笑う。

「私、性格よくないもの」

なんだか、と三日月は思う。

言ったらどちらからもいい顔をされなさそうだが、兎田と有明は似ている気がする。