寂しがり屋の月兎

「デートに行こうって言われたんだけど、どうするべきか、って望に相談されたのよ。どこの非常識な変態かと思って、様子を見にきたの」

「俺は非常識でも変態でもないけど」

「非常識は認めるけど、変態ではないぞ」

有明は唇の端で笑い、兎田にあごを煽った。

兎田は三日月の瞳をじっと見る。

間違っても目が合わないようにしながら、三日月は望に問いかけた。

「玉川さん、結局どうしたの?」

「……えっと……」

言いにくいことこの上ない。

三人が三人とも、望を注視している。

俯きながら本当のことを言うしかなかった。