望は男子と関わることになれていないのだ。
そして、兎田は、誰もが振り返る美形である。
そうだ、校門に向かっている今だって、通りすがる生徒が彼に目を奪われている。
そんな人の隣にいると、混乱してしまう。
半分涙目で、望は校門に辿り着いた。
「望」
学校の敷地外に出ると、聞き覚えのある声が望を呼んだ。
ぱっとそちらに顔を向けると、望にとって親友とまで言える人物が立っていた。
背中まである黒髪は毎日の手入れをかかさず艶々で、色白の肌と長いまつ毛に縁取られた大きな目を持つ美少女である。
「有明さん……!?」
どうしてここに、と呟いた声は掠れて消えた。
「あなたのことが心配で来ちゃったのよ」
進学校の制服に身を包み、美しい姿勢で歩み寄ってくる少女は、望の半歩後ろにいる男に気がついた。
そして、兎田は、誰もが振り返る美形である。
そうだ、校門に向かっている今だって、通りすがる生徒が彼に目を奪われている。
そんな人の隣にいると、混乱してしまう。
半分涙目で、望は校門に辿り着いた。
「望」
学校の敷地外に出ると、聞き覚えのある声が望を呼んだ。
ぱっとそちらに顔を向けると、望にとって親友とまで言える人物が立っていた。
背中まである黒髪は毎日の手入れをかかさず艶々で、色白の肌と長いまつ毛に縁取られた大きな目を持つ美少女である。
「有明さん……!?」
どうしてここに、と呟いた声は掠れて消えた。
「あなたのことが心配で来ちゃったのよ」
進学校の制服に身を包み、美しい姿勢で歩み寄ってくる少女は、望の半歩後ろにいる男に気がついた。


