寂しがり屋の月兎

「俺、人のことに突っ込むのは性分でないんで、とやかくは言わないんだけどね」

「はい」

昼食を食べる合間に会話を挟む。

「朔に迷惑することがあったら、言ったほうがいいよ」

「迷惑は、していないのですが……」

三日月はどうやら面倒見がいいらしい。

この際、という気持ちで打ち明けてみることにする。

「私、友だちが少ないので、正直接し方が分からないというか、戸惑うんです」

「へー。朔も友だちいないんだけどね」

「それ、とても意外です」

そう、昨日も思ったのだが、兎田に友だちがいないというのは、なぜだろうか。