「……ありがとう」

そろそろと手を伸ばし、朔が差し出すノートを受け取る。

ぎゅうと胸に抱え込み、長く息を吐いた。

「ねえ」

「ん?」

朔が柔らかく望を見つめている。

「デートしよう」

「……うん」

「いつなら空いてる?」

「来週末なら」

「じゃあその日に」