寂しがり屋の月兎

「急ぎみたいだし、結論だけあげようか」

そう言って彼女は歩き出す。

どこに行くのかと思えば、巨大迷路の入り口だった。

「ちょっと抜けるねー」

「あ!?」

入り口でストップウォッチを手に立っている少年に彼女は言う。

待てだのおいだの言い募っている男を後目に、なんと彼女は迷路に入っていく。

「ちょ……ちょっと、いいの?」

「迂回するより早いから」

なんの話だ、と有明は混乱する。