寂しがり屋の月兎

だからかあ、はぐれたの? だの呑気なことを言う男に苛立つ。

「望が来ないの」

有明は三日月を睨んで短く言った。

ん? と首を傾げるこの男を殴ってやろうかと思う。

「待ち合わせ場所に望が来ないの! もう時間過ぎてるのに、連絡もないし、クラス行ったらとっくに休憩時間入ってるって言われたし」

あの子が約束忘れるなんてことないし、今、どこでなにしてるのか……。

語尾が震えた。どうやら、思っている以上に望のことを心配している。

胸騒ぎが大きくなっている。