寂しがり屋の月兎

唇の端はつり上がったままだ。

ふふ、と笑みを零して、ガラリと横開きの扉を閉める。

「……! まっ……」

慌てて立ち上がり駆け寄るも、遅かった。

扉にすがりついたときに、ガチャリと鍵がかかる音が聞こえた。

「……! あ、開けて……!」

幾度か扉を開けるのを試みたが、無駄に終わる。

ドアは僅かにも動かず、軋んだ音をたてただけだった。

部屋には小さな窓が一つ、そしてここは三階である。

心臓を冷蔵庫に入れられたような気分を味わいつつ、望は立ち尽くすしかなかった。