寂しがり屋の月兎

そうして文化祭二日目である。

今日は一般客も入れる。

望は有明と待ち合わせる約束だ。

素直にうきうきできたらよかったのだが、そうもいかなかった。

生徒たちからの不躾な視線が身に刺さっていた。

昨日兎田と回ったことは、やはり校内で噂の種となっているらしかった。

教えてくれたのは三日月で、同情的な眼差しをしていた。

けれども望にその噂をどうこうすることはできない。

昨日と同じように立ち働いて、休憩時間を手に入れた。