二人は学校に向かって歩きながら会話をする。

正直目立っている。

兎田が、そう、兎田が目立つのだ……。

同じ高校の制服を着ている人々の視線を感じる。

「望ちゃん何団?」

意にも介さず喋る兎田には、もはやそれが当たり前なのかもしれない。

「白団だよ」

「あー、似合うね」

似合う云々で言うなら、兎田は何団でも似合う。

「兎田くんは?」

「黄団」