その後、望の家の最寄り駅まで兎田が送ってくれた。
望は遠慮したのだが、すがる兎のように潤む目で見つめられて折れた。
兎田の家の方面に向かう電車が来るまでの少しの時間、ホームで望も待つことにする。
兎田と並んで座りながら、ぼんやりと月を見ていた。
夏の月、銀に輝くそれは、冴え冴えとしていて剣の反射を思わせる。
ちらりと兎田を見た。
兎田には太陽の光もよく似合うが、月光はそれ以上に似合う、と勝手に思う。
望は遠慮したのだが、すがる兎のように潤む目で見つめられて折れた。
兎田の家の方面に向かう電車が来るまでの少しの時間、ホームで望も待つことにする。
兎田と並んで座りながら、ぼんやりと月を見ていた。
夏の月、銀に輝くそれは、冴え冴えとしていて剣の反射を思わせる。
ちらりと兎田を見た。
兎田には太陽の光もよく似合うが、月光はそれ以上に似合う、と勝手に思う。


