誰からなのかは見なくてもわかった。

これが1度経験した
12月20日なら、

会話も行動も大体覚えている。

電話の相手は
小学校からの友達。

「おはよー、はる」

気だるそうで
なのに強そうな声色だった。

「りりか、おはよ」


この先の会話も覚えている。

つい最近、
あたしは彼と喧嘩をした。

喧嘩と呼べるようなものでもないかもしれない。

一方的に怒られ、叩かれた。

それを相談していたのだ。

彼女は、付き合い続けることを猛反対した。

あたしは、相談した側なのに
彼を庇った。


相談と言いつつ
意見されると
受け入れられない。

聞いて欲しいだけ。
慰めて、労わって欲しいだけ。

本当にその状態から変化したいと
思ってはいても
そうはしない。

もしくは、
思ってもいない。