「あの…」 「あ?何だよ」 「絶対にキッチンに来ないでください」 「誰が行くかよ!かったり~」 ほっと胸をなでおろし電気をつけ 鍋に火をかけた ―――――…… ―――… ―… 「すっげ美味い!俺の母ちゃんより料理上手いんじゃねぇの?」 「きょ…恐縮です…」 不思議な光景だった 数日間暗闇で自分の為だけにご飯を作り 一人で食べて静寂に包まれて生活していたのに 苦手な男と蝋燭を挟んでご飯を共にしている 不思議な光景