「十花だよ。好きな人。」


あの告白から4ヶ月と少し。
私はあなたと付き合って良かったのかな、、、?



この頃から、そんな疑問を抱くようになっていた。
煌雅は優しい、とにかく優しい、こっちが申し訳ないくらいに優しい。こんな私を好きになってくれたんだ。大切にしなきゃいけない。
だけどそれってどうなんだろう。
1週間の終わりの電話も、デートも、最近は義務的になってきている気がする。
初めて出来た彼氏。飽きられたくなかった。
だから電話の時も、私が面白い事を言って煌雅を笑わせようとしてた。自己満足。でもそれももう疲れてきた。
そしてあの日のエレベーター。
不覚にも、彼氏である煌雅ではない男の人に胸がときめいてしまった。
もしかしたら、今の煌雅への不満を彼に重ねてしまっているのかもしれない。それ故、あの日エレベーターから出てきた彼が輝いて見えてしまったのかもしれない。
わからない。
自分の気持ちが、わからない。
考えよう。
私は煌雅が好きなのか、
それともあの日、不覚にも佑馬を好きになってしまったのか、
考えよう。
そしてケジメをつけよう。
1ヵ月後に。