「青山の彼女？」


硬直する未来に変わってユーリンが窪木に聞く。


「2年の。なんだっけ名前。昨日うちのクラスに来て青山君と話してたの皆んな見てたよ」


未来は顔から血の気が引いていく。


藍が浮気？そんなことあるはずない。

「そのあと私エミと図書室行ったんだけど、青山君と2年の彼女がいて超気まずかった」


「彼女って青山がそう言ったの？」


聞き返すユーリンの後ろで、カナが未来の手を握ってくれた。


「言ってないけど、なんかラブラブで人寄せ付けない感じだったよ」


あの照れ屋で不器用な藍がラブラブ…？そんなの嘘だ。


「窪木ちゃん、それちょっと詳しく」


ユーリンの後ろでリー子が「私たちが聞いとくから、ミクは外でてな」と言った。


未来は首を振る。自分の耳でちゃんと確かめたかった。