「ミクに彼氏できたきねーん!!!」

美咲が叫ぶとリー子とカナも

「おめっとー!!」と叫んで手に持ったジュースのグラスをぶつけ合った。

いつものカラオケボックスでポテトやスナックの盛り合わせをオーダーすると、

「てか、ミクいつから隠してたの?水臭くね?」

さっそく美咲が絡んできた。

「隠してたんじゃないって。なんか、そういう対象で意識してなかったっていうか…」

「幼馴染だっけ?」

カナの笑顔はいつも穏やかだ。

「保育所一緒だったから3歳の時から」

「なになになになに!超羨ましいんですけどー!」

美咲はアイスレモンティーを手にしたまま、カラオケボックスのソファーに立っていた。

「じゃあミクはもうピュアガール脱出しちゃったの?」

相変わらずグイグイ美咲が質問攻めにしてくる。