未来が足立に連れられて2年の教室に行くと、そこには見慣たブルーのブレザーを着た女性がいた。


ゆるく巻いた茶色い髪を三つ編みにしている。


可愛い人だなぁ。それが未来の第一印象だった。


「下田未来ちゃん?」


三つ編みの女性は椅子を立つと机に腰をかけた。


ブルーのブレザーは藍と同じ。N高の制服。


「私N高の佐橋優でーす。いきなり呼び出しちゃってごめんね」


大きなアーモンド型の目に。ピンクの鮮やかな口紅が印象的だった。


「まあ、立ち話もあれだからコーヒーおごる」


そう言って優は未来の腕を組むと、足立と自動販売機に向かった。