「俺もタバコ苦手なんだよね」

「そうなんですか」

「あ、敬語いらない。気楽にいこうよ」

コンビニの壁掛け時計を見ると、20時をすぎたばかりだった。

「門限とかあるの?この前も帰るの早かったよね」

「ないけど、ママのご飯作ったりとかしないとだから」

「へえー偉いね。俺さー家庭的な子がちょー好きなんだよね」

純は缶ビールをグイッとあおった。

「得意料理とかあるの?」

「豚肉のチャーシューとか…」

てる子ばーちゃんが教えてくれた特性チャーシュー

「すげー!どうやって作るの?」

「んっと、最初豚肉をお酒と生姜と長ネギで2時間煮てね、一回冷まして脂とるでしょ」

「まじすげー!本格的じゃん!」

未来はてる子ばーちゃんに教えてもらったチャーシューや煮物の作り方を話す。

「やっぱママに教えてもらうの?」

「ううん。ママは料理できないから、ばーちゃんに教えてもらった」

「ばーちゃんの味ってやつだ」

純は缶ビールをあおると、空になった缶をコンビニのゴミ箱に投げ捨てた。

「ミクちゃん、2人でバックれようよ」