焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新


全体をライトブルーとホワイトでシンプルに、かつお洒落にまとめたコーディネートはハイセンス。

雑誌の撮影に来たモデルかと見間違うだろう。

「あ、お団子!」

和風テイストで可愛らしい外見のお店が目にとまった。

「へー、はちみつ餡に桜餡とかあるのか」

「抹茶味もありますよ」

鮮やかな色のお団子が並ぶのを見て、急にお腹が空いてきた。列に並び、どれを注文するか考える。

「えーどれにしよう、いっそ全部食べたい」

「いいじゃん全部頼めば?」

「両手にお団子持った女と一緒に歩きたいですか?」

「どんな姿の和花菜でも受け入れるよ」

「っ……そういう、冗談を!真顔で言わないでください!」

からかわれた。私の代わりに後ろに並んでた女子高生が黄色い悲鳴をあげる。

「どの味買おうか悩んでんの?」

「桜と蜂蜜が気になってて」

「ふーん」

特に興味もなさそうに相槌をうつ。早く決めろよって感じなのかな、と思ったら。