焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新


正直、私だけ楽しみにしてて成宮さんはそうでもないんじゃないかって心配してた。

でも成宮さんも嫌じゃないっていうのが伝わってきて嬉しい。

しばらく成宮さんの心地いい運転で道なりに進むと、ビルよりも山が多くなってきた。

鎌倉が近づいてきた証拠だ。

「はい、到着」

「運転お疲れ様です!着きましたね、鎌倉」

「やっぱシーズン中だし結構人いるな」

観光客らしい集団やカップルで来てる人、家族連れ。たくさんの人がいてにぎわっている。

車を降りて、新鮮な空気を吸い込む。自然の匂いがする。

「まずはどこから行く?ここからだと鶴岡八幡宮?」

「鶴岡八幡宮ですね。小町通で食べ歩きしながら行きましょう」

「お、いいね」

ふたりで歩いていると、やっぱりあちこちから視線を感じる。特に女性から。

そうだよね、こんなイケメンがなぜここにって思うよね。