焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新


「お粥作りますけど、鮭にします?それとも梅派?」

「梅、がいい」

「梅ですね、キッチンお借りします。冷蔵庫開けていいですか?」

「どーぞ」

成宮さんはだるそうにアンティーク調のソファに身体を横たえた。

ソファよりもベッドがいいんじゃ、って思ったけどご飯食べた後でもいいか。

「冷蔵庫の中身、お酒しか入ってないなんてこと……ない、わけなかった」

開いた口が塞がらない。殆どお酒やカクテル用フルーツが陣取っている。

調味料はかろうじてあるけど、材料がないんじゃ出番はやってこない。

「一応材料は全部買ってきたから良かったものの。何でこんなに食材がないんですか?」

お粥と簡単なおかずを作るために鍋やお玉などを用意しながら聞いてみる。