焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新


「で、住所はここなんだけど」

マスターから住所を聞いて、自分の耳を疑った。そんなことがあるのか?

いや確かにあり得なくはないけど。

「ん?どうかしたかい?場所分かりにくかったかな」

「いえ、大丈夫です行ってきます」

正直なにも大丈夫じゃない。

でも行かないなんてことはできない。

腹をくくり、途中コンビニに寄り飲み物や冷えピタとか諸々買っていく。

様子を見てきて、ってことは1人暮らしなはず。ちゃんとご飯食べて薬飲んでるかな?

まず病院でちゃんと薬もらったのかも怪しいけど。

「ああ、やっぱり……」

辿り着いたマンションを見上げた。