ああいうことを躊躇なく出来るあたり、さすがというか。
留学してたって言ってたし、修行してたお店で美女のブロンドの髪を梳く姿を想像してみる。
……うん、CMになってもおかしくないくらい綺麗だ。
美男美女は絵になる。
「和花菜さん、お待たせしました」
ふんわりとコーヒーの豊潤な香りが漂い、カチャッとテーブルにカップが置かれた。
「期待に添えたらいいんだけど」
例え本格的なコーヒーじゃなくても、成宮さんが淹れてくれたというだけで特別に思える。
いただきますと早速一口飲んでみた。
コクのある味わいが広がる。
「やっぱりバーテンダーさんが淹れるとコーヒーでも美味しいんですね!」
「コーヒーでこんなに喜んでもらえるとは思わなかったな」


