女の人の綺麗な髪を成宮さんは手で梳いて、耳にかけてあげた。 「な、んで。今のなに」 彼女が成宮さんに寄りかかっても、当然のように受け入れていて。 羨ましい、お互い許容し合ってるその距離が。 「……成宮さん」 ガツン、と重い衝撃をくらったみたいな気持ちになった。 やっぱり、自分以外にも偽りのない笑顔をみせる相手がいるんだって。 親しいお客さんなのか、友達か、それとも。 これ以上2人の姿を見ていられなくて、足早にこの場をあとにした。