横顔が綺麗なあの子の素顔







彼女の背中をさすると、俺にしがみついて静かに肩を震わせ始めた


「…私だって、欲しいものも行きたい場所も…食べたいものだって沢山あるのにっ…

1日300円じゃ…お金を、貯めることすらできないっ…」


「うん、」


「それに…!こんなに、お金のこと考えながら仕事したかったわけでもない、」


「うん」


「親にも、自分にも学校にも…!全部に腹がたつ…」

そう言って言葉を詰まらせ、少し強く泣き始める


「よく頑張ったね、今まで泣かなかったのが本当凄いよ」


「…嫌だ、今優しくしないでください…泣き止めませんっ」


「おー泣け泣け!何時間でも受け止めてやる。

今まで頑張ってきた分、今日はいっぱい甘えなさい」


その後も、1時間半ほどは泣いていたのかな。


…ったく、この小さい体でどれだけ悩みを溜め込んでんだよこの子は。