退屈な毎日。誰にも必要とされない人生。
そこに心なんて存在しない。
楽しいって何だっけ。幸せって何だっけ。ただ、毎日を淡々と何事もなく平和に過ごしていくだけ。
それだけで、ただただ時間が流れていく。そんなこんなで気づいたら生まれて18年経っていた。
今年の誕生日も、祝ってくれる人なんて誰もいなくて。「誰かに祝われたい。」そんな気持ちもどこかに消えていた。
いつも回りに「友達」はいるけれど、それもうわべだけ。自分の演じている「強い」というキャラクターしか見えていない。本質を覗こうとする人なんて、誰もいない。見せようと思う相手もいない。
「強くて、悩むことを知らないかっこいい人」でいい。
弱みを見せることができるほど、自分は強くないから。人を信じられるほど強くないから。
バイトも3ヶ月続けたし、面倒だから行かなくなった。そろそろ収入源がほしいけど今のバイトには行く気に慣れなくて、新しいバイト先を作った。
大手カラオケチェーンの、一番店。
都会のカラオケ街に位置するその店は、ただ目に付いたからという理由で選んだ、言ったこともない店だった。店長はいかにもパリピって感じで、まぁ悪い人ではなさそう。