そう言うと、
大天使シリウスは
おもむろに、蓮華の花を一輪
摘みあげた。

そして花の匂いを嗅ぐ。

『 ふむ…なるほど…

「…益荒男の…」
「…七世にかけて誓いてし…」

…そうそう……あなたは…

7度目の生死に訳ありで、
8度目の転生でしたね?』

どうやら、シリウスは
その者が咲かせる花から
個人の情報を読み取っているようだ。

『それにしても……
あなた方、ニホンという国の者は
"7度生まれ変わる"のが好きですねぇ。

こちらとしても、強き魂は
即戦力になり、有り難いのですが…

まぁ…"七転八到"
7度転生して、
8度目で到達するとも言いますし。』

「いや、"七生報国"の方だと思う…」

思わず出た言葉だったが
彼自身に心当たりがない。

「………?
俺が七生報国?……俺が?
ってか、
七転八倒って そんな意味でしたっけ?!
ってか、8回目?!
訳アリってナニ?!
即戦力?! わけわかんねぇーー」

そして再び、
パニックにおちいるのであった。