◇◇◇


先週の日曜日。



「帰る!!!」


なんども壁やらドアやらにぶつかりながら、急いで真山の部屋を飛び出した。


「…………ふらつきすぎだろ。どんだけ慌ててんだよ……」


外に出ると、もう真山の声はきこえなくて。

でも、唇には感触が残っている。


私、



真山と、き、



き、

キスぅうう



◇◇◇



「ぎゃーー!!!」

「ぎゃーー!??」



無理無理無理無理無理無理ー!!!

思い出すだけで発狂しそうになる!!


「もう発狂してるじゃないですか……声に出てますよ。えーと、マヤマクン?……と、なんすか?キスしたんですか?あっ、彼氏ですかぁ?」



「ぎゃー!!違います!」


恥ずかしすぎて、消えたい………。


「なーんだ。でもまあ、それなりに経験あるなら………描けますよねぇ…?ラ、ブ、コ、メ!」

「ぐ…っ」


経験、って言ったて……………。



私、


あれがファーストキスだったんですけど。