『わかってる』


日常の、こんな些細なやり取りさえも、幸せに感じる。


『明日、楽しみです、すごく』


『バーベキューなんか、久しぶりだ』


『私も久しぶりです。ずっと前に夏希とバーベキューして、それ以来です』


『浜辺さん…と?』


『はい。夏希と夏希の彼氏と3人で』


『そっか…彼氏と…』


『どうしたんですか?』


朋也さん、急にトーンダウンしたように見えた…


『いや、何でもない。明日も早い、もう寝よう』


そう言うと、さっさと部屋に行こうとした。


『おやすみなさい、朋也さん』


その私の声に振り向いて、


『おやすみ…恭香』


朋也さんが、私のところに戻って来て、頭を二回ポンポンしてくれた。


そんなことしたら、照れてしまうよ…


私は、はにかみながらベッドに入った。


やっぱり…


とてつもなく、カッコイイ。


こんな人と、一つ屋根の下で眠るなんて…


本当に、まだ信じられないな。