嫉妬してるつもりはない…


本当に梨花ちゃんには実力があるから…


それは、認めてる。


でも、私だって、次は頑張るよ。


先輩として、やっぱり…負けたくないし。


それにしても梨花ちゃん、最近、私に対してキツさが増して来たような気がする。


敵対心剥き出しって言うか…


こんな感じの梨花ちゃんと、これからどんな風に向き合ったらいいんだろう?


『恭香、どうした?』


朋也さんが、心配して来てくれた。


『…大丈夫、何でもないから』


私を見つめる朋也さん。


何でもない…って、ヘタな嘘がバレてるんだろうな…


『そっか、何かあったら言えよ』


『うん、ありがとう』


今の私には、その優しさがとても嬉しかった。


傷ついた心が救われるよ、本当に…


『おはよう』


その声に振り向くと、一弥先輩がいた。


『おはようございます』