『お待たせしてすみません』


『行こう。カメラも持って行く』


水族館の写真撮るんだ…


すごい…プロの朋也さんの写真、きっと素敵だろうな…


見てみたい…


私達は、電車で一番近くの水族館に向かった。


有名な水族館で、土日なんかは混雑してる。


でも、今日は平日だし、少しはゆっくり見れるだろう。


到着してすぐに、朋也さんが私を呼んだ。


『恭香』


振り向くと、シャッターが切れる音がした。


『嘘、今、写真撮ったでしょ?』


思わず、タメ口になる。


朋也さん、クスッて笑ってる。


『私が、写真撮られるの嫌いって知ってますよね?』


『そうだった?』


とぼける気だ。


『本当に止めて下さいね。早く入りましょ』


もう、本当に恥ずかしい。


朋也さんは、チケットを二枚買ってくれ、私達は水族館の中に入った。


目の前にある大水槽の魚達が、二人を出迎えてくれてる…


ブルーのキラキラした幻想的な光景に、思わずため息がもれる。


『綺麗過ぎて、本当に素敵』